
試合のための練習をしろって最近よく言われるんだよなぁ。
そういえば、いつもやってるピッチングって何となく、気持ちよく投げるだけだったかも。
試合のためのピッチングにするにはどんなことを意識すればいいんだろう…。
こんな疑問にお答えします。
「試合のための練習をしろ」なんてのはよく言われることです。
でも、具体的にはというと意外と難しいところ。
今回はピッチャーの練習の中で、最も試合に近いのに自己満足になりがちな、ブルペンでのピッチング練習にフォーカス。
自己満足になっている、悪い例も見てもらった後に、試合につなげる練習にするために意識すべき、確認すべきポイントを挙げていきます。
「試合みたいに緊張感をもって…」とかもそうなんですが、もっとわかりやすいポイントあります。
キャッチボールでもできるようなことをやっていてはブルペンに入る意味がないです。わざわざ、マウンドから投げてキャッチャーに座って捕ってもらうんだったら相応の取り組み方があると考えます。
もうワンランク上の練習をしたい人、試合につなげるピッチング練習をしたい人はぜひどうぞ。
悪い例!自己満足ピッチング練習

おすすめしたいポイントを紹介する前に悪い例を挙げておきます。これはやめようぜってやつです。
いいものを知っていても悪いものを排除できなければ自己満のオ〇ニーピッチングになってしまうので(高校で一時期流行った言葉ランキング5位)
(漠然と)同じところへ投げるピッチング練習
同じところへ続けて投げるのは、誰もがピッチング練習の中でやると思いますが、漠然とやるだけだと(なんでもそうですが)意味ないです。
試合で、何球まで同じところに同じ球種のサイン出たことありますか?
出ても2、3球でしょう。
これなのによくあるのは、続けて同じところへ投げて、3球目くらいにいいとこいったからOKみたいな。
試合じゃ1、2球目いかれてますよって思います。1球で決めないと試合で使える力とは言えません。
ピッチャーの仕事は1試合のうち、ベストボールがどれだけいいボールだったかを競うことではなく、より打者を打ち取り、点を取らせないことです。
ベストボールでなくても、80点の球を高確率で投げられるピッチャーが試合で使えるピッチャーです。
マウンドになれるために最初の何球かを合わせていくのはいいと思いますが、全体通して漠然と同じところに続けて投げるのは意味なしです。
同じところに投げる方法でも有意義なケースはあると思うので、それは後程。
ボールの終着点、曲がり幅で良し悪しを判断
ストライクからボールになる変化球を投げるときにありがちな例。
ボールの良し悪しを判断する際にボールの終着点だけで判断してしまうのは良くありません。
これはピッチャーというよりキャッチャーの注意点かもですが、例えばフォーク。ショートバウンドでベース上に来たから「ナイスボール」になっていないか、本当にそれはストライクからボールになる軌道なのか。
もし、終着点がそこだったからOKにしてしまったなら見直しが必要です。ただ単にボールからボールになる軌道を練習しても自分の首を絞めるだけです。それならその球はちゃんとストライク→ボールの軌道を狙わせるか、ストライクゾーンに終着させることで試合での使い道が出てきますよね。
同様に曲がり幅だけで判断するのも×。
曲がっていないから悪いボール、曲がっているからいいボールではありません。自分のいいところをつぶしたり、曲がってるからOKにしないように。
この辺は実戦で使わないとわからない部分もあるので、最初から気を付けるのは難しいですが、試合で投げても使えない軌道、球は練習してもいらないよねっていう話です。
試合につなげるピッチング練習!意識、確認ポイント

それでは、本題です。
以上の悪いものは外したうえで、こんなことを意識したら試合につながるピッチング練習になるんではという提案をまとめます。
(ラインを合わせるために)同じところへ投げるピッチング練習
悪い例で出した「同じところへ投げる」ですが、ラインを合わせる(感覚的な表現ですみません)ためだったら僕は意味があると思います。
フォームを固めるという言い方もできるかもしれません。そこへの投げ方を覚える、その場所への合わせ方を覚える感じです。
さっきと何が違うかというと、さっきはその場所に1球投げることを目的にして、決まらないから何球も投げるという感じです(伝わってなかったらすみません)。こちらは何球も連続して決めるのを目的に投げてます。
この投げ方を覚える、ラインを合わせる感じがわかると、劇的にコントロール良くなると思います。あとはその狙うラインをずらすだけで合わせられるので。コントロールは投げ方を変えてつけるのではなく、同じ投げ方のまま、狙う方向を変えることでつけるものです。
インコースに安定して投げられるようになれば、その投げ方のままアウトコースに狙う方向だけ変えれば精度高くコントロールできます。
そんな使い方は大いにありかと思います。
球種、コースのニガテな組み合わせをなくすピッチング練習
ピッチングの時、無意識に自分の得意な球種、コースの組み合わせで投げていませんか?
大半のピッチャーが自分で「次まっすぐで」みたいに伝えて投げていると思いますが、それもあってただ気持ちよく投げているだけになっている可能性があります。
試合で本当に使う組み合わせを練習できているでしょうか。
先ほど書いたように同じところに同じ球の要求が来るケースは多くありません。
違うコース、違う球種を組み合わせての要求がほとんどです。
そんな組み合わせの中で苦手なものがあるということは、特定の球の後は圧倒的に打者が絞りやすくなったり、攻め手が減るタイミングが出てきてしまうということです。
カード(球種、コース)をたくさん持っていても、本番で切れないカードは持っていないのと同じです。
精度が悪くなる組み合わせが誰しもあると思うので、そこを補強していくのが試合につなげるポイントかと。
僕は同じコースに違う球種を続けて投げるのは得意だったのですが、右の外のツーシーム⇔内のストレートなど、対のコースの組み合わせで精度が落ちる傾向があったので、重点的に練習していました。
あと、組み合わせでもう一つ気を付けたいのが、まっすぐと変化球を続けるとき。
もし変化球の後のまっすぐのコントロールが悪い、質が悪い場合には変化球の投げ方が良くない場合があります。
スライダーについて少し書いているのでよかったらこちらも参照を
スライダーのような変化球をこの記事の中にある「チョップするように小指から出す」、「親指の腹をベッタリつける」投げ方をしていると、その後のまっすぐの質が死にます。
そんな意味でも使える組み合わせを増やしてみてください。
クイックの間、割合をピッチング練習でも意識
ブルペンで投げるからにはランナーありの場面でも投げることを想定すべきです。
ワインドアップばっかり、クイックの間が一定で自分の投げやすいものになっていたり、首振りのパターンが同じだったり。
これでは練習のための練習になってしまいます。
ランナーを意識してクイックをするのにブルペンでは自分の投げやすいように投げるならクイックする意味ないですよね。
首振りもそうです。僕はランナーいても首振りなし(ずっとホーム向きかずっとランナー向き)がおすすめですが…。
投げにくい間で投げろとは言いませんが、試合でも50%くらいはランナーありで投げる場面があります(たまいの場合)。
しかも失点するかどうかは、そのランナーありの状況で正確に投げられかの方が影響大きいです。
なのでせめてそれと同じ割合くらいはピッチングの中でクイックで投げるべきかと。
ランナーなしならホームラン以外、点入らないですからね。
長持ちも入れて、球種によってタイミングにパターンが出ていないかも気を付けましょう。
ピッチング練習もすべては試合で活躍するために

まとめると↓
・(漠然と)同じところへ投げる
→ベストボールがどれほどいいかより、80点のボールをどれだけの確率で投げられるか。一発で決める!
・ボールの終着点で良し悪しを判断
→試合で使える軌道なのかが大事!
・(ラインを合わせるため)に同じところへ投げる
→そこへの投げ方を固める、ラインを合わせる目的なら同じところに続けて投げるのもアリ!
・球種、コースのニガテな組み合わせをなくす
→同じ球が同じところに何球も続けて要求されることはない。組み合わせによって攻め手が減らないように練習!
・クイックの間、割合
→投げやすい一定の間で投げない。実際の試合では少なくても50%くらいはランナーありで投げるので、ピッチングでも全体の50%くらいクイックでの投球に充てても妥当!
どの練習も試合で活躍するために行います。
それは見失わずに、練習しましょう。
今回の提案通り練習すると、最初は少し気持ち悪いかもですが、できるようになれば練習自体が楽しくなりますし、試合でのパフォーマンスは言わずもがな上がります。
春からの試合期に向けてぜひ意識を見直してピッチングに取り組んでみてください!
すべては活躍して楽しい野球をするために!
今回はこれにて。ありがとうございましたっ!
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